【解説】パソコンが壊れた!データ移行の方法は?予算は?
NPO法人ⅠT整備士協会 理事
その後、会員サポート事業の責任者として全国からの様々なIoT機器サポート対応を行うコンタクトセンター事業の立ち上げと運営に従事し、デジタル機器サポートのスキーム構築にも9年間携わる。
また特定非営利活動法人 IT整備士協会の理事として、中小企業のDX化を促進するため法人向けの新たな資格制度を構築。
パソコンが起動しないときにデータを取り出す方法
パソコンのデータを保存する大切なハードディスク。
そんなハードディスクに保存してある大切なデータは、パソコンが故障してしまって起動しなくなった場合には、消えてしまって二度と復活することはないのでしょうか?
答えは「いいえ」です。
ハードディスクではなく、他の部品の故障によってパソコンが起動しなくなるケースの場合は、ハードディスクが故障していなくてデータも無事のため、パソコンに保存しているデータを取り出すことができる可能性が高いです。
今回は故障したパソコンからデータ取り出しする方法をご紹介いたします。
自力でハードディスクからデータを取り出す
パソコンが起動しない、画面が真っ暗のままどうにもできない場合に、ハードディスクのデータを救う最終手段として「自力でハードディスクを取り外して、データを取り出す」という方法があります。
ただし、パソコンを分解する必要があるので、ドライバーや精密ドライバー等の工具が必要です。
また、扱いを間違えば故障が悪化する恐れもあります。
あくまでも、費用をかけたくない場合に自力で行う場合の方法になるため、自信のない方や心配な方は、無理をせずに業者に依頼することをおすすめします。
ハードディスクの取り外しとデータ取り出しのために必要なもの
まず、自力でハードディスクを取り外して、データを取り出すために必要なものをご説明します。
正常に動作する他のパソコン(データを移行するパソコン)
取り外したハードディスクを読み込ませて、データをコピーするパソコンが別にもう1台必要です。
元々予備のパソコンがあれば問題ありませんが、故障したパソコン1台しかもっていない場合も多いと思います。その場合は一時的に知人や友人からパソコンを借りる、もしくは使わせてもらっても良いと思います。
新しいパソコンを購入することも選択としてはありですが、データ取り出しのためだけに購入する場合は、修理業者に依頼するよりも高くなることがほとんどだと思いますので、よく検討してから購入することをおすすめします。
ドライバーまたは精密ドライバー
お使いのパソコンにあったドライバーが必要です。
デスクトップパソコンの場合は普通のプラスドライバー、ノートパソコンの場合は精密ドライバーであることが多いです。大きさが合わないとねじ穴が壊れてしまう場合もあるので気を付けてください。
SATA-USB変換アダプタ
SATA-USB変換アダプタはハードディスクと他のパソコンをUSB接続して、外付けハードディスクと同じように使用できる部品です。
いずれも電源を必要としないUSBバスパワーのものやアダプタから電源供給を受ける商品や転送速度が速いものなど、さまざまな種類の中から予算に応じて用意する必要があります。
ここまでで敷居が高いと感じた場合は、無理をせずに業者依頼を検討することをおすすめします。
1.ハードディスクをパソコンから取り外す
まずは、ハードディスクをパソコンから取り外します。
ここが一番の関門で、初心者の方には難しいところかと思います。
扱いを間違えると、故障が悪化する恐れがあるので慎重に行ってください。
肝心の取り外し方ですが、メーカーや機種によって異なりますので、まずはパソコンのマニュアルで確認してください。
マニュアルに記載のない場合は型番をWeb検索で調べてみることも有効です。
機種によっては複雑な分解をしないと取り外せないこともありますが、一般的には、ハードディスクは取り外しをしやすいところにあることが多いです。
デスクトップパソコンとノートパソコンでも取り外し方が異なります。
デスクトップパソコンの場合は、ドライバーでサイドパネルを外し、ハードディスクを取り外しているネジを外すと取り出すことができることがほとんどです。
スリム型デスクトップパソコンの場合は、ケースに格納されていて、さらに分解が必要なこともあります。
ノートパソコンの場合は、感電やショートの危険があるため、まずはバッテリーを取り外して作業します。底面のカバー全体を外す場合や、ハードディスクだけ個別にカバーを取り外す場合などがあるため、各パソコンのマニュアルに従ってください。
ハードディスクはとても繊細で、衝撃にはとても弱いため、取り扱いには注意が必要です。
2. SATA-USB変換アダプタと接続する
無事ハードディスクを取り出すことができたら、SATA-USB変換アダプタと接続します。
Amazonや楽天、家電量販店で購入することが可能です。
購入したSATA-USB変換アダプタのマニュアルに従って、取り外したハードディスクとSATA-USB変換アダプタを接続してください。
3.移行先のパソコンと接続する
取り外したハードディスクとSATA-USB変換アダプタを接続したことで、外付けハードディスクと同じ状態になります。
移行先のパソコンをUSB接続してください。
うまく認識すると、移行先のパソコンで「ローカルディスク(D)」や「ローカルディスク(E)」などと表示されます。カッコ内のアルファベットは移行先のパソコンの環境によって変わります。
残念ながら、この段階でハードディスクを認識しない場合もあります。
その場合はハードディスク自体が故障している可能性があるため、データを取り出すことが不可能な可能性が高いです。
少なくても自力でどうにかすることは困難であるため、業者に相談することをおすすめします。
4.データをコピーする
無事、取り出したハードディスクが移行先のパソコンで認識した場合は、取り出したいデータをコピーするだけです。
「ユーザー」フォルダにデータが保存されている場合が多いので丸ごとコピーしておくと良いです。
パソコンを知人などに借りている場合は、別の外付けハードディスクやUSBメモリなどに直接コピーすると、データが相手のパソコンに残らないため安心です。
また、取り外したハードディスクにアクセスした場合に「このフォルダにアクセスする許可がありません。」と表示された場合は、移行したいフォルダやファイルを右クリックしてプロパティを開き、セキュリティタブの詳細設定ボタンをクリックし、移行先でログインしているユーザー名を追加することで権限を持つことができるようになります。
費用相場
費用相場は「物理障害か論理障害か」と「障害の程度」によって決まります。
ハードディスクの状態によって価格相場は変動するため、まずは見積もりを取ることが必要です。
ハードディスクが無事で、他の部品の故障によってパソコンが起動しないだけの場合は、比較的安価でデータを取り出すことが可能です。
「自力でハードディスクを取り外すことが不安」、「移行先のパソコンや工具が用意できない」、「取り外して新しいパソコンに接続したけど認識しない」などの場合は、修理業者へ依頼するようにしましょう。
-
- 【物理障害】
-
- 軽度:4~12万円
-
- 中度:10~40万円
-
- 重度:20~70万円
-
- 【論理障害】
-
- 軽度:3~6万円
-
- 中度:5~10万円
- 重度:10~25万円
- パソコンに繋いでもデータを認識しない、見ることができない
- パソコンが壊れてしまって、データを取り出すことができない
- データを万が一に備えてバックアップしたい
弊社の各作業料金については、以下のページをご確認いただければと思います。
「パソコン修理EXPRESS」はPC修理のプロフェッショナルです。
年中無休365日対応していて、最短で当日対応も可能です。
全国に多数存在する拠点から素早く駆けつけるため、時間のない方もご安心ください。
すべてのメーカーのパソコンの修理に対応していて、数多くのパソコン修理の実績があります。
まずは、お電話でお客様がお困りの内容をお聞きし、概算費用をお伝えいたします。
訪問の際に、お客様のパソコンや機器を診断し、改めて作業内容や費用をお見積りいたします。
お客様の同意無しに勝手に進めることや、ご希望されない作業は一切行いませんのでご安心下さい。
バックアップのすすめ
急にパソコンが起動しなくなった、真っ暗の画面から何もできなくなった、などといったことはいつ起きてもおかしくありません。
いざというときにあわてないためにも、普段からバックアップをとっておくことをおすすめします。
バックアップの取り方がよくわからないという方もご安心ください。
「パソコン修理EXPRESS」では、バックアップ作業や、指定フォルダの自動バックアップ設定まで、バックアップに関する作業も承っておりますので、お気軽にご相談ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、パソコンが故障して起動しなくなった場合にデータ取り出しをする方法をご紹介しました。
ハードディスク自体が無事であれば自力でデータを取り出すこともできますが、パソコンがあまり詳しくない方にとっては、なかなかハードルが高いと思います。
わからない方や自信のない方は、無理して自己判断せずに、ぜひ「パソコン修理EXPRESS」にご相談ください。
電話相談は無料で承っておりますので、お気軽にお問合せください。
データ移行・バックアップの事例
パソコン修理EXPRESSでは日々、様々なパソコントラブルに関する修理のご相談があります。
その中でも、データ移行・バックアップの修理事例の一部をご紹介します。
修理事例1
データ復旧をご希望のお客様からのご依頼で、パソコンの電源ランプが光るだけで起動しなくなったとのことでご相談頂きました。
ただ、使用年数から買い替えを検討されており、今回は修理ではなくデータ(写真と動画)の取り出しをご希望とのことでした。
症状を確認したところ、マザーボードの故障が原因で正常に起動しない状態を確認。
内蔵のハードディスク内にあるデータは無事であったため、デスクトップ、ドキュメント、ピクチャフォルダに保存されていたデータの復旧作業を行い、外付けハードディスクへバックアップいたしました。
修理事例の詳細はこちらのページをご確認ください。
修理事例:京都府京都市伏見区 ノートパソコンのデータの復旧/ソニー(VAIO) Windows 7
修理事例2
パソコンが起動せずにお困りのお客様からのご相談で、お話を伺ったところ、回復過程で上手くいかず、回復診断ではファイル破損の可能性と出たとのことで、ログイン画面でパスワードを入力しても前に進まないとのことです。
そこで詳しく診断した結果、Windowsのシステム破損が原因で起動できない状態であることが判明しました。
また、ご利用のパソコンは使用年数から劣化が進んでおり、買い替えもご検討されていたため、今回はお客さまがお仕事で必要なデータの復旧を行いました。
修理事例の詳細は以下のページをご確認ください。
修理事例:東京都大田区 デスクトップパソコンが起動しない/DELL(デル) Windows 10
修理事例3
こちらの事例もパソコンが起動せずにお困りのお客様からのご依頼で、駆けつけ訪問後にお話を伺ったところアップデートの途中で止まってしまい、画面に何も映らなくなってしまったとのことです。
そこで詳しく診断したところ、内蔵内蔵メインボードに不具合が発生している状態でしたが、現場での修復は困難な状況でした。
そのため、一度お預かりしての修理も考えましたが、パソコンの経年劣化も著しいため、今回は貴重なデータをバックアップすることとなり、販売させていただいた外付けハードディスクにユーザーデータ(デスクトップ、ドキュメント内会計ソフト、ダウンロード、お気に入りデータ)をバックアップいたしました。
修理事例の詳細については以下のページでご確認ください。
修理事例:京都府京都市南区 ノートパソコンが起動しない/パナソニック Windows 10
その他にもバックアップ・データ移行の修理事例は豊富にございます。
もしもデータ関連でお困りでしたら、いつでもお気軽にご相談ください。
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