【簡単解説】初めてのルーター設定方法｜パソコン修理EXPRESS

西村 敏正
NPO法人ⅠＴ整備士協会 理事

保有資格：パソコン整備士検定／社内IT整備士検定／デジタル庁 デジタル推進委員

2005年4月、パソコン修理関連会社に入社。関西圏を中心に年間1,000件以上のパソコン修理などデジタルトラブル対応を６年間実施。
その後、会員サポート事業の責任者として全国からの様々なIoT機器サポート対応を行うコンタクトセンター事業の立ち上げと運営に従事し、デジタル機器サポートのスキーム構築にも9年間携わる。
また特定非営利活動法人 ＩＴ整備士協会の理事として、中小企業のDX化を促進するため法人向けの新たな資格制度を構築。

Wi-Fiルーターの設定方法

Wi-Fiルーターの設定方法について順を追ってご説明します。

回線機器との接続

まず、インターネットの回線とつながっている装置とWi-FiルーターをLANケーブルで接続します。

続いて、ルーターと、ルーターの設定に使用するパソコンと有線もしくは無線で接続します。無線接続には、WPS機能に対応している場合には、ルーターのボタンを押すだけと簡単ですが、対応していない場合には無線の接続設定を行わなければなりません。必要なネットワーク名（SSID）や暗号化キーの情報は、ルーターの設定書類や本体に記載されています。

ルーターとパソコンが接続できたら、ルーターの設定画面にログインし、プロバイダの接続情報の設定を行います。設定に用いるのは、インターネットブラウザです。ブラウザを起動したら自動的に設定画面が開くようになっています。表示されないときは、規定のURLから設定画面を表示し、ユーザー名とパスワードを入力すると、管理画面にログインできます。

以下は、主なルーターの設定画面のアドレスと、初期ユーザー名、パスワードです。

IPアドレスを調べる方法

ネットワークに接続する場合、ルーターはもちろん、接続機器ひとつひとつにIPアドレスが割り振られます。IPアドレスは通常接続の都度、自動的に割り振りされますが、ルーター側で固定して割り振りをしたい場合や、詳しい接続状況を確認したい場合などには、機器が利用しているIPアドレスを知っておく必要があります。

・WindowsのIPアドレスを調べる方法

スタートメニューから［コントロールパネル］を開き、［ネットワークとインターネット］を開きます。

そして、［ネットワークと共有センター］を開き、［ローカルエリア接続］をクリックします。

ローカルエリア接続の状態の［詳細］をクリックすると、IPv4アドレスという項目があります。これが機器に振られているIPアドレスです。

コントロールパネル→ネットワークとインターネット→ネットワークと共有センター→ローカルエリア接続→詳細と進んでいくとこのような画面が出てくるので、「IPv4」を確認しましょう。

・MacのIPアドレスを調べる方法

アップルメニューから［システム環境設定］を開き、［ネットワーク］を開きます。現在接続しているインターフェイスをクリックすると、IPアドレスなどの情報が表示されます。

・iPhoneのIPアドレスを調べる方法

［設定］から［Wi-Fi］を開き、接続中のネットワーク名の部分をタップします。そこに表示されたIPアドレスが、割り振りされているIPです。

・AndroidスマホのIPアドレスを調べる方法

［設定］から［Wi-Fi］を開き、メニューをタップして［Wi-Fi詳細設定］を開きます。IPアドレスの欄の一番上に表示されている数字になります。

設定をする際の注意点

Wi-Fiルーターの設定は簡単ですが、初めて設定する場合には、次のようなことに注意しましょう。

・入力情報を間違えないようにする

ルーターの設定は、基本的には必要事項を入力するだけですが、項目名など間違えやすいものも含まれています。

インターネット接続に必要なユーザー名やパスワードは、プロバイダの契約書類に記載されています。しかし、ルーターの設定画面と項目名が違ったり、ほかのサービスのIDやパスワードが書かれていることも多いです。接続がうまくいかない場合は、まず正しい情報を入力しているか確認しましょう。どの情報を入れるべきかわからない場合は、プロバイダに問い合わせるとよいでしょう。

また、文字は大文字や小文字の区別もあります。アルファベットの大文字のO（オー）と数字の0（ゼロ）などは見間違いやすいので、特に注意が必要です。

・ルーターの説明書をよく読む

プロバイダから契約時に送られてくる書類には、インターネットの接続方法のマニュアルや、専用の設定ソフトウェアが付属していることもあります。しかし、実際には接続に使用する機器によって、ちょっとした部分で設定方法が異なる場合が多いです。使用するルーターのマニュアルも参照しながら、順を追って設定をすすめていきましょう。

・ルーター乗り換えの場合の注意

ルーターを新しいものに買い替えた場合には、旧ルーターの接続ツールなどがパソコンにインストールされている場合もあります。設定で不具合が起こる可能性がありますので、新しいルーターの設定を行う前に、不要なツールはアンインストールしておくようにします。

また、旧ルーターを取り外したあとは、設定エラー防止のため、回線端末装置のコンセントを抜き、10分ほど放置してから新しいルーターを接続するようにします。

Wi-Fiルーター（無線親機）の設定画面が表示されない！

Wi-Fiルーターの設定画面が表示されないときは、どのように対処したらよいのでしょうか？

Wi-Fiルーターの設定画面表示方法

Wi-Fiルーターの設定画面の表示アドレスは、ルーターのメーカーによって異なります。マニュアルに記載がありますので、確認しておきましょう。

例えばBUFFALOのルーターの場合、Webブラウザに「https://192.168.11.1」を入力すると設定画面のログイン画面が表示されるようになっています。

規定のユーザー名：admin、パスワード：password（機種により違いあり）を入力すると設定画面が表示されます。

Wi-Fiルーターの設定画面が出ない原因は？

・ルーターをブリッジモードで使用している

ルーターをブリッジモードで使用している場合には、規定の設定URLでは管理画面の表示ができません。ブリッジモードとは、ルーターとしてではなく、アクセスポイントとして使用することであり、フレッツ光プレミアムなど、無線機能のないルーターにWi-Fiルーターを追加している場合などによく見られます。設定が必要な場合は、一時的にルーターモードに変更するなどの対処が必要となりますので、メーカーのサポートページを確認しましょう。

・ブラウザの設定を確認する

ブラウザのJava Scriptがオンになっていない場合や、ブラウザがキャッシュを利用している場合に、うまく表示できない場合があります。キャッシュを消去してから管理画面にアクセスしてみましょう。

・ルーターとの接続を確認する

ルーターと設定に使うパソコンが正しく接続されていないと、設定画面は表示されません。有線接続の場合はLANケーブルの接続を、無線接続の場合は接続状態を再確認しましょう。通信状態はルーターのランプでも確認できます。

ルーターの初期化方法

ルーターの設定や動作がうまくいかないときのために、ルーターの初期化方法についても知っておきましょう。

なぜ初期化するのか

まず、初期化がすすめられる例に、ルーターの動作が不安定で接続が安定しない場合があげられます。これは、ルーターを長時間利用しているうちに、ファームウェアなどのバグにより、うまくメモリを開放できなくなってしまうことによるものだと考えられています。初期化することによってメモリが開放されるため、結果として動作が安定し、接続速度が回復することがあります。

つぎに、管理画面のパスワードを忘れてしまった場合にも、初期化が必要です。初期化によって工場出荷状態に戻るため、忘れたパスワードは破棄され、ルーターの初期パスワードが使用できるようになります。接続設定が間違ってしまい、戻す方法がわからなくなった場合も、初期化を行ったほうが早い場合があります。

初期化する方法

ルーターは、本体にあるリセットスイッチを利用すれば初期化が可能です。また、多くのルーターで設定画面からも初期化ができます。しかし、パスワードを忘れた場合には、設定画面に入ることができませんので、ルーター本体をリセット操作することになります。

リセットの具体的な操作方法は機種により異なりますので、取扱説明書やWebのサポートページを参照してください。リセットスイッチを一定時間長押しするという方法が主流です。

例としてYAMAHAのルーターを見てみると赤い丸の部分がリセットするためのスイッチです。メーカーや機種によって場所や形、リセット方法は様々なので必ず取扱説明書を確認しましょう。

初期化する際の注意点

ルーターを初期化すると、全ての設定が消えてしまい、工場出荷時の状態に戻ります。ルーター本体に設定していたインターネットのプロバイダの接続情報や、子機の設定などは全て最初からやり直さなければなりません。初期化を行う前には、再設定に必要な接続情報などを前もって準備しておくことをおすすめします。

ルーター設定は入力ミスに注意

ルーターの設定そのものは、それほど難しいことではありません。しかし、設定すべきIDなどの項目が細かく、1文字間違えただけで、全く接続することができません。接続設定を行う場合には、間違いのないように入力するようにしましょう。

管理画面のパスワードを忘れた場合には、ルーターの初期化が必要です。ほかのWebサイトのパスワードと同様、必要なときにはすぐ確認できるようにしておきましょう。

ご自身でルーターの接続設定を行おうとしたもののやり方がよく分からない場合は、ぜひ一度当店へご相談下さい。パソコンのお困りごとに年中無休で出張対応しておりますので、ルーター設定の代行でご自宅までお伺いします。お気軽にご相談下さい。

＞インターネットサポートの詳細はこちら

関連ページ：初心者向け！おすすめ光回線の失敗しない選び方

ルーターの設定を行なった修理事例

パソコン修理EXPRESSでは日々、様々なパソコン周りのお困り事による相談を頂きます。

その中でもルーターの設定を行うことで解決した修理事例もございますので、その一部をご紹介します。

修理事例1

インターネットが繋がらずにお困りのお客様よりご相談頂いた際の事例で、原因としては無線LANルーターの設定が初期状態になっていることが原因でした。

そのため、ユーザーIDを登録し、ルーターのモードを変更し初期化した結果、正常にインターネットに接続することができました。

事例の詳細についてはこちらの記事でご紹介しています。

修理事例：千葉県印西市 ノートパソコンがインターネットにつながらない／富士通 Windows 10

修理事例2

ノートパソコンがインターネットに繋がらずに困っているというお客様よりご依頼を頂きました。

詳しく診断した結果、無線LANルーターの設定が出来ていなかった事が原因でした。

そのため、ONU、無線LANルーター配線整理、無線LANルーター内の再設定を行い、無線LAN接続でインターネットにつながることを確認し、作業完了としました。

事例の詳細についてはこちらの記事でご確認ください。

修理事例：千葉県柏市 ノートパソコンがインターネットにつながらない／NEC Windows 10

修理事例3

無線LANルーターの設定をご希望のお客様よりご依頼を頂きました。

無線LANルーターの中継器2台の設定を行い、親機に接続。
設定の際に、お客さまにIDとパスワードの確認をしていただきました。

無線にて正常にインターネット接続できるようになったことを確認して、対応完了となります。

事例の詳細についてはこちらのページを御覧ください。

修理事例：大阪府大阪市東成区 ネットワーク機器のインターネット設定（無線）／ELECOM 

このようにパソコンにトラブルがなく、ルーターの設定だけを依頼したいという場合のご相談も受け付けております。
同じようにパソコン周りでお困りの事があれば、いつでもお気軽にご相談ください。