動作・起動系トラブル

失敗しない!Macの初期化方法

更新日:2024年01月11日
失敗しない!Macの初期化方法
使わなくなったMacを売ったり誰かにあげたりするときに必要な「初期化」、なんだか面倒くさそう…と、つい後回しにしたくなっていませんか?
今回は、そんなMacの初期化方法を分かりやすくサクッと解説していきます!

「どうも最近Macの動作が重いなぁ」と感じるときにも、初期化は有効な対処法のひとつです。
売却や譲渡を考えている人はもちろん、それ以外のみなさんもぜひ1度チェックしてみてくださいね。
監修者:西村 敏正
西村 敏正
NPO法人ⅠT整備士協会 理事
保有資格:パソコン整備士検定/社内IT整備士検定/デジタル庁 デジタル推進委員
2005年4月、パソコン修理関連会社に入社。関西圏を中心に年間1,000件以上のパソコン修理などデジタルトラブル対応を6年間実施。
その後、会員サポート事業の責任者として全国からの様々なIoT機器サポート対応を行うコンタクトセンター事業の立ち上げと運営に従事し、デジタル機器サポートのスキーム構築にも9年間携わる。
また特定非営利活動法人 IT整備士協会の理事として、中小企業のDX化を促進するため法人向けの新たな資格制度を構築。

Macを初期化するメリット

初期化とは

そもそも初期化とは、ひと言でいうなら「Macを買ってきたときと同じまっさらな状態に戻すこと」です。
初期化すると、これまで作成してきたデータや設定はすべて削除されるので、「初期化=リセット」と考えることもできますね。

よく「クリーンインストール」とも呼ばれるため、「初期化と何が違うの?」と疑問に思っている人もいるかもしれませんが、Macの初期化とクリーンインストールはまったく同じ意味です。
後ほどご紹介するMacの初期化には「OSを消去したあとインストールし直す」という手順が出てくるのですが、クリーンインストールの元々の意味も「OSを再インストールすること」なので、内容的に特に違いはありません。

Macを初期化するメリット

Macを初期化すると、具体的にはどんなメリットがあるのでしょうか。
押さえておきたいポイントをピックアップしてみました。

・Macを売却(譲渡)したあと、データが悪用されるのを防ぐ
・不要なデータを削除することで、サクサク軽快な動きを取り戻せる

データが悪用されるのを防ぐ

売却(譲渡)するときに初期化を行っておかないと、自分が使っていたデータがそのまま第三者の目に触れてしまうのはもちろん、場合によってはiCloudやショッピングサイトなどのログイン情報まで筒抜けになってしまいます。
大切な個人情報を守るためにも、Macを手放すときには必ず初期化を行いましょう。

サクサク軽快な動きを取り戻せる

これは冒頭でもチラッとご紹介しましたが、パソコンというものは使っているうちにどうしても動作が鈍くなってきます。
その原因のひとつが、(今は使用していない)不要なデータがどんどん溜まってきてしまうことです。
Macを初期化するとこういったデータを一掃することができるので、またサクサク快適に動くようになることが多いのです。
もちろんこれだけでは完全に解消できないこともありますが、日頃からMacの重さに不満を感じている人なら1度試してみる価値はありますよ。

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 Macを初期化する方法

それではいよいよ、次の手順に従ってMacを初期化していきましょう。

1.データのバックアップを取る

すでにお話した通り、初期化が完了すると今Macの中にあるデータはすべて消去されてしまいます。
必要なデータは、次のいずれかの方法できちんとバックアップを取っておきましょう。

・「Time Machine」を使う
Time Machineは、Mac標準のバックアップ機能です。
これを使うと、Macのデータを丸ごと外付けドライブ(USBメモリ・ハードディスクなど)に保存することができます。

▲TimeMachineを有効にすると定期的にバックアップがとれるのでもしものときに安心です

【参考】https://support.apple.com/ja-jp/HT201250

・残したいデータのみ外付けドライブに保存する
Macの重さを解消するために初期化したい場合は、本当に必要なデータのみを自分で選び、残したほうが効果的です。

・クラウドサービスにデータを移動する
自分で必要なデータのみを残す場合は、「Dropbox」のようなクラウドサービスにデータを保存しておくのもひとつの方法です。
一定の容量までは無料で使えるサービスも多いので、外付けハードディスクなどをこれから購入しようかな?と思っている人なら、こちらのほうが手間と費用を節約できます。

 

2.iTunesからサインアウトする
iTunesは、1度サインインするとそのMacの情報が保持されたままになります。
初期化の前にサインアウトして、連携を解除しておきましょう。

1.iTunesを起動します。
2.メニューバーから「アカウント」→「認証」→「このコンピュータの認証を解除」を選択します。
3.確認ダイアログが表示されるので、Apple IDとパスワードを入力して「認証を解除」ボタンをクリックしてください。
4.これでサインアウト完了です。

▲iTunesを解除するときは、「アカウント」→「認証」→「このコンピュータの認証を解除」で解除しましょう

 

3.iCloudからサインアウトする

同じように、iCloudとの連携も解除しておく必要があります。
次の手順を参考にサインアウトしてください。

1.Apple(リンゴマーク)メニューから「システム環境設定」を選択します。
2.一覧から「iCloud」を選択し、表示される設定画面の「サインアウト」ボタンをクリックします。
3.iCloudのデータのコピーをMacに残したままにしておくかどうかを尋ねるダイアログが表示されますが、いずれにせよこのあとの初期化でMac内のデータはすべて削除されるので、ここでは「コピーを残す」をクリックしておきます。
(Mac内のデータが削除されてもiCloudのデータはそのまま残ります)
4.これでサインアウト完了です。

▲iCloudを解除するには左下にある「サインアウト」をクリックしましょう

 

4.iMessageからサインアウトする

Mountain Lion以降のOSを使用している場合は、iMessageからもサインアウトしておく必要があります。
次の手順を参考に、連携を解除しましょう。

1.メッセージアプリを起動します。
2.メニューバーから「メッセージ」→「環境設定」→「アカウント」を選択します。
3.一覧から使用中のiMessageアカウントを選択し、「サインアウト」ボタンをクリックします。
4.これでサインアウト完了です。

 

5.OSを消去する
このステップを実行すると、ディスクのデータはすべて削除されます。
バックアップの取り忘れがないかどうか今1度確認した上で、OSを消去しましょう。

1.Macを再起動し、ロゴマークが表示されるまで「Command+R」キーを押し続けます。
2.ユーティリティウインドウが表示されるので、「ディスクユーティリティ」を選択し、「続ける」ボタンをクリックします。
3.サイドバーから使用中のディスクを選択し、「消去」ボタンをクリックします。
4.確認ダイアログが表示されるので、フォーマットに「Mac OS拡張(ジャーナリング)」を、方式に「GUIDパーティションマップ」を選択し、「消去」ボタンをクリックします。(方式は表示されないこともあります)
5.これでディスクの消去がスタートし、完了すると自動的に先ほどのユーティリティウインドウまで戻ります。

 

6.OSを再インストールする
最後にOSを再インストールして、初期化を完了させましょう。

1.(OSの消去の続きから)ユーティリティウインドウで「mac OSを再インストール」を選択し、「続ける」ボタンをクリックします。
2.一覧からディスクを選択し、「インストール」ボタンをクリックします。
3.これで再インストールがスタートし、完了するとMacは自動的に再起動します。「ようこそ」画面が表示されるので、売却や譲渡を予定している場合はその状態のまま「Command+Q」キーを押し、システムを終了させてください。

以上で初期化は完了ですが、今回ご紹介した方法はあくまでも一例です。
より詳しいやり方をチェックしたい場合は、Appleの公式サイトを確認してくださいね。

他人にMacを譲渡するときは必ず「セキュリティオプション」を使うこと

Macを売却(譲渡)するときには必須の初期化ですが、それでもまだ特別な技術を使用すればディスクからデータを復元できてしまうことがあり、完全にデータを消去するにはセキュリティオプションもあわせて使用することが必要不可欠です。

セキュリティオプションでは、ディスクを無意味なデータで上書きすることで、元のデータを読み取れなくすることができます。

より確実にデータを消去したい・個人情報を絶対に残したくないというみなさんは、「5. OSの消去」のステップでセキュリティオプションも設定しておきましょう。

1.「ディスクユーティリティ」で使用中のディスクを選択したら、消去の前に「セキュリティオプション」ボタンをクリックします。(1度「Mac OS拡張(ジャーナリング)」で初期化が完了していないと選択できないこともあります)
2.安全度を尋ねるダイアログが表示されるので、任意のレベルに設定して「OK」ボタンをクリックし、「消去」ボタンをクリックします。

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Macの初期化は事前準備が大切

Macを初期化する上で1番大切なのは、データのバックアップとアカウントの連携解除を事前に済ませておくことです。
実際の初期化自体は、ボタンをいくつかクリックするだけですぐに完了します。

また、今回ご紹介した初期化方法はiMac・Mac book・Mac miniといったすべてのMacに適用でき、OSのバージョン(Lion・Yosemiteなど)も特に問いません。
Macを売却・譲渡したいときには、ぜひ参考にしてくださいね。

Macを初期化した修理事例

パソコン修理EXPRESSでは数多くのパソコントラブルのご相談を頂いており、Macの初期化を行なった事例もございますのでご紹介します。

症状としてはパソコンが起動しないという内容のご相談でした。

使い方は少し特殊ですが、Boot Campを使ってWindows 8のアプリケーションをMacで操作している時にフリーズし、その後WinでもMacでも開かなくなったとのことです。

原因としてはHDDが故障していたためお客様に状況をお伝えし、HDDの交換を行い、初期化を実施しました。

事例の詳細については以下のページをご確認ください。

修理事例:北海道札幌市中央区 デスクトップパソコンが起動しない/Apple Mac OS X

これ以外にも修理事例はたくさんあります。
もしもパソコントラブルや設定でお困りの際はいつでもお気軽にご相談ください。

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