パソコンやスマホのデータバックアップってどうやるの?その方法をご紹介
本記事ではパソコンやスマートフォンを予めバックアップしたい方や、今すぐバックアップを行わなければならない方を対象に、バックアップの方法をわかりやすく解説します。
NPO法人ⅠT整備士協会 理事
その後、会員サポート事業の責任者として全国からの様々なIoT機器サポート対応を行うコンタクトセンター事業の立ち上げと運営に従事し、デジタル機器サポートのスキーム構築にも9年間携わる。
また特定非営利活動法人 IT整備士協会の理事として、中小企業のDX化を促進するため法人向けの新たな資格制度を構築。
バックアップとは?
データのバックアップとは、データの複製(コピー)を作って、別の記録媒体(メディア)に保存することを指します。
では、バックアップはなぜ必要なのでしょうか。機器の故障、データやファイルの破損、ウィルス感染、操作ミスなどによって、ある日突然パソコン上のデータが消失してしまうかもしれません。バックアップはそのような不測の事態に備えて行う、いわば「保険」のようなものなのです。
前述の予期せぬ事態が発生してパソコンやスマートフォン上のデータが一部・すべて消失してしまった時、バックアップを取っていなかったら、失われたデータは二度と復旧することができません。そのような事態に備えて、日頃からデータをバックアップすることが大切なのです。
データバックアップはどこにするのか?
本章ではバックアップ先に利用できるメディアや機器をご紹介します。バックアップしたいデータの種類やバックアップ方法にあわせて、適切な機器やメディアを選びましょう。
バックアップをする機器やメディア
バックアップをする際に利用する代表的な機器・メディアとそれらの特徴は、以下の通りです。
・外付けHDD(ハードディスクドライブ)
大容量なので、大量のデータを手軽にバックアップできます。
・ポータブルHDD
外付けHDDとは異なり持ち運びができるので、外出先や限られた作業スペースでもバックアップできます。
・外付けSSD(ソリッドステートドライブ・HDDより高速なドライブ)
ポータブルHDDよりも高速なので、短時間でバックアップできます。さらにコンパクトさも魅力のひとつです。
・OSが入っているディスクと物理的に別の内蔵HDD・SSD
パソコン内蔵のHDDにバックアップすることは可能ですが、OSがインストールされているドライブ(通常C:ドライブ)には、原則としてバックアップデータを保存することはできません。バックアップ先はC:ドライブ以外のドライブを選択しましょう。
・USBメモリー
持ち運びに便利なのが最大のメリットです。最小限のデータを手軽にバックアップするのに適しています。
・ブルーレイディスク・DVD
メディア自体がかさばらないので、写真・映像・音楽など容量の大きいファイルの長期保存に最適です。
・NAS(ネットワークに直接接続して使用するHDD)
LANに接続するので、ネットワークに接続された複数の端末のバックアップができます。
・クラウドバックアップ(クラウドストレージ)
GoogleドライブやDropBox、マイクロソフト社が提供するOneDriveなど、インターネット上にデータを保存できるクラウドストレージサービスです。ネットワークを介するので、パソコン・スマートフォンなど複数の端末からいつでも利用することができます。
代表的なクラウドストレージサービスの詳細については、以下にご紹介するホームページをご覧ください。
https://support.google.com/drive/answer/2424384?co=GENIE.Platform%3DDesktop&hl=ja
※2018年9月28日時点の情報です。DropBox(個人向けプラン無料2GB)
https://www.dropbox.com/
※2018年9月28日時点の情報です。
OneDrive(無料5GB)
https://onedrive.live.com/about/ja-jp/
※2018年9月28日時点の情報です。
バックアップはファイルごとと丸ごとの2種類がある
バックアップには、必要なファイルだけを手動で別メディアに保存する方法と、パソコン上のデータを丸ごとバックアップする方法の2種類があります。
必要なファイルだけを別のメディアにコピーして、複製を作成するバックアップの方法です。元データの破損や削除といった場合でも、バックアップから複製することができます。②パソコンのデータを丸ごとバックアップ
WindowsやMac OSには、パソコンの環境(OSや設定、アプリケーション・ファイル・データ)丸ごとバックアップできる機能が標準搭載されています。パソコンに何らかのトラブルが発生して今までどおり使えなくなった時は、バックアップした時点の環境を復元することが可能です。
\ 諦める前に、プロに相談!/
パソコン修理のサポート内容を見るPCのデータバックアップ方法
本章ではパソコンのデータバックアップの方法を、Windows 10とMac OSを対象に詳しく解説します。大切なデータを扱う作業ですので、もしも手順が難しいと感じたり不安を覚えたりした場合は、無理をせずパソコン修理専門店に相談しましょう。当店なら365日年中無休でお客様からのご相談を受付しております。
今すぐ手動でできるバックアップの方法
前章でもご紹介した通り、必要なファイルだけをコピー&ペースト機能を使って別のメディアにコピーするのは、バックアップの一番簡単な方法です。
Windows 10でファイルを別ドライブやフォルダーにコピー&ペーストする時は、以下の手順で行います。
②バックアップ先のドライブやフォルダーを開く。
③バックアップ先のフォルダーのウィンドウ内で右クリックして「ペースト(P)」を選択して、ファイルを貼り付ける。
バックアップデータは、②で選択したドライブやフォルダーに保存されます。
Mac OSの場合も、基本的に前述のWindows 10の手順①~③と同じです。Macでコピー&ペーストする時は、マウスではなくキーボードのショートカットキーを使います。
コピーは[Command+C]、ペーストは[Command+V]で実行できます。
バックアップデータはWindows 10と同様に任意のドライブやフォルダーに作成されます。
自動でできるバックアップの方法
Windows・Macのどちらも予め設定しておけば、決められたスケジュールで自動バックアップを実行してくれます。Windows 10とMac OSの自動バックアップの手順をそれぞれ詳しくご紹介します。
Windows 10には自動バックアップ機能が組み込まれているので、以下の手順で設定します。
②画面の左側の[バックアップ]をクリック→[ドライブの追加]の「+」印をクリック。
③ドライブ選択画面でバックアップを保存するドライブを選択→[ファイルのバックアップを自動的に実行]がオンになる。
④自動バックアップをすぐに開始するには、上の画面で[その他のオプション]をクリック→[バックアップ オプション]画面で「今すぐバックアップ」ボタンをクリック。
以上で自動バックアップが有効になりました。
バックアップデータは、自動バックアップを設定した時に指定したドライブに保存されます。
Mac OSには、Time Machineというバックアップ機能が標準搭載されています。Time Machineでバックアップを設定しておけば、決められたサイクルで自動的にバックアップしてくれます。なお、Time Machineの利用に際して大容量の外付けHDDが必要になるので、予め用意しておきましょう。
Time Machineの設定手順は次の通りです。
※外付けHDDを Mac に接続すると、「Time Machineでバックアップを作成するためにMy Backup (2 TB)を使用しますか?」という確認メッセージが表示されることがあります。この場合は「バックアップディスクとして使用」をクリックすると、バックアップが開始します。
②①で確認メッセージの画面が表示されない場合は、Apple メニュー→[システム環境設定]→[Time Machine]の順にクリック。
③「ディスクを選択…」をクリック。
④ディスクの一覧からバックアップに使うディスクを選択し、「ディスクを使用」をクリック。
設定が完了すると、Time Machineが決められたスケジュールで自動バックアップを実行してくれます。
バックアップデータはMacに接続した外付けHDDに作成されます。
イメージバックアップの方法
イメージバックアップとは、ハードディスクやパーティション全体、また Windowsやプログラムなどパソコン内のすべてのシステムやデータをバックアップすることで、万が一OS自体が起動しなくなった場合でも、イメージバックアップからOSごと復元できるバックアップ機能です。
Windows 10のイメージバックアップに必要な機器と、バックアップ手順は以下の通りです。
・32GB以上のUSBメモリー(回復ドライブ作成用)
・パソコンのHDD容量以上の外付けHDD(イメージバックアップファイル作成用)①「回復ドライブ」(Windowsのイメージバックアップから復元するために必要なドライブ)を作成する。
(1)USBメモリーをパソコンに接続→[スタートメニュー]→[コントロールパネル]→[システムとセキュリティ]→[コンピューターの状態を確認]→[セキュリティとメンテナンス]画面で[回復]をクリック。
(2)[回復ドライブの作成]をクリック→「システムファイルを回復ドライブにバックアップします」にチェックが入っていることを確認→[次へ]をクリック。
(3)[USBフラッシュドライブの選択]画面で、USBメモリーを選択→[次へ]をクリック[作成]をクリック。
(4)回復ドライブの作成が完了したら[完了]をクリック。
※回復ドライブはバックアップ時には使いませんが、これから作成するイメージバックアップからWindows 10を復元する際に必要となるので、大切に保管してください。
②回復ドライブの次は、システムイメージの作成です。
(1)パソコン外付けHDDを接続→[スタート]→[設定]→[更新とセキュリティ]をクリック。
(2)画面左の項目から[バックアップ]をクリック→[バックアップと復元]に移動(W indows 7)]→[システムイメージの作成]の順にクリック。
(3)「バックアップをどこに保存しますか?」という画面で外付けHDDを選択→[次へ]をクリック。
(4)「バックアップの設定を確認します」という画面で内容を確認→[バックアップの開始]をクリック→イメージバックアップが開始される。
(5)バックアップが完了したら[閉じる]をクリックして終了。
(6)バックアップ先に指定したドライブに「WindowsImageBackup」フォルダーがあるか、念の為に確認する。(フォルダーが存在していれば、イメージバックアップは正常に実行完了しています。)
これで、イメージバックアップは外付けHDDに作成されました。
Macのイメージバックアップは、前項でご紹介したTime Machineによる自動バックアップが実行してくれます。バックアップデータは自動バックアップ同様、外付けHDDに保存されます。
クラウドにバックアップする際に気を付けること
前章でご紹介したクラウドバックアップの手順は、バックアップしたいファイルやフォルダーをクラウドストレージサービス画面にアップロードするだけです。クラウドバックアップは便利で簡単なのがメリットですが、利用する時は以下の点に注意が必要です。
・ID・パスワードの管理
・容量(無料プランで使える容量は数GBが一般的、大容量のデータをバックアップしたい場合は有料プランの購入が必要)
・クラウドストレージサービス内の大規模障害によるデータの破損・消失リスク
\ 諦める前に、プロに相談!/
パソコン修理のサポート内容を見るスマホ・携帯のデータバックアップのやり方
冒頭でもお伝えした通り、故障などの不測の事態に備えて、スマートフォンもバックアップを定期的に行うことをおすすめします。また、機種変更で新しい機種にデータを引き継ぐ際も、バックアップがあれば以前のデータやスマートフォンの設定などを簡単に引き継ぐことができます。
なお、LINEなどストアからダウンロード・購入した非純正アプリ内のデータは、アプリごとにバックアップする必要があります。詳しくは、アプリ内のヘルプを参照するか、アプリのサポートセンターへお問い合わせください。
iPhone・iPadのバックアップ方法
iPhoneやiPadをご利用の場合は、iTunesかiCloudバックアップを使ってバックアップすることができます。
iTunesバックアップでは、端末上のほぼすべてのデータや設定内容がバックアップできます。パソコンを持っている場合はiTunesバックアップがおすすめです。ただし、Appleの純正アプリ以外のアプリデータなどはバックアップの対象外であるケースが多いため、それらに関してはアプリごとに個別のバックアップを行うなどの対応が必要です。
iTunesバックアップの手順は以下のサイトを参照してください。
>https://support.apple.com/ja-jp/HT203977②iTunesを使わない場合(パソコンを持ってない場合)
パソコンを持っていない場合は、iCloudバックアップ(Apple社の製品を対象にしたクラウドストレージサービス)を利用しましょう。ただしiCloudバックアップでは、バックアップ対象となるデータや設定がごく一部に限定されるため、完全なバックアップではないことを予め理解しておいてください。
iCloudバックアップの手順は、以下のサイトを参照してください。
>https://support.apple.com/ja-jp/HT203977
Androidのバックアップ方法
Android 6.0以降であれば、端末で利用中のGoogleアカウントにバックアップを作成・管理することができます。
以下のサイトでGoogleアカウントにバックアップを作成する方法が記載されています。
>https://support.google.com/nexus/answer/2819582?hl=ja
また、機種変更時などに備えたバックアップや復元の手順は、こちらのサイトに掲載されているので、活用してみてください。
データ移行ガイド from Android
>https://k-tai.sharp.co.jp/support/changeguide/guide3_2/p01.html#column1
キャリア(auやドコモ)バックアップ方法
キャリア(携帯電話会社)が提供するバックアップ用アプリを使えば、いつでも簡単にスマートフォンのデータをバックアップできます。バックアップの対象となるデータはキャリアによって異なるので、詳しくはキャリアのホームページを参照してください。
ドコモデータコピー(docomo)
>https://www.nttdocomo.co.jp/support/utilization/backup/app/usage/index.html
auバックアップアプリ(au)
>https://www.au.com/mobile/service/smartphone/safety/backup
あんしんバックアップ(SoftBank)
>https://www.softbank.jp/mobile/service/safetybackup/
データバックアップで大切なデータを守りましょう
大切なファイルやデータを完全に失わないためにも、定期的にパソコンやスマートフォンのバックアップを取っておきましょう。バックアップを取っておけば、いざという時でもバックアップから復元すれば良いので、安心です。
バックアップは端末上のデータを扱う作業になるため、少しでも難しいと感じたり、できるか不安に思ったりした場合は、パソコン修理専門店に相談してみましょう。
当店では専門知識と技術、経験を持ったスタッフが、日本全国365日お客様の立場になって、迅速に丁寧にトラブルを解決いたします。
バックアップを行なった修理事例
パソコン修理EXPRESSではバックアップをご希望されるお客様からのご相談もございます。
そこで、バックアップを行なった修理事例を一部ご紹介いたします。
修理事例1
パソコンを引っ越しする際のバックアップについてをご希望のお客様よりご依頼がありました。
USBメモリにお客様ご指定のデータ(約2.13GB)のバックアップを実施。
バックアップ後のUSBメモリの中身をお客さまお立ち会いの元で確認して、作業完了としました。
事例の詳細については以下のページよりご確認ください。
修理事例:東京都世田谷区 ノートパソコンのデータのバックアップ/HP(ヒューレット・パッカード) Windows 10
修理事例2
パソコンが起動せずにお困りのお客様より修理のご依頼がありました。
パソコンの診断を行ったところ、重篤なシステム破損により起動出来ない状態であることが判明したため、バックアップをご提案・実施しました。
お客様のデータを外付けハードディスクにバックアップ後、今後のデータ管理についてアドバイスを行いました。
事例の詳細については以下のページをご確認ください。
修理事例:滋賀県野洲市 デスクトップパソコンが起動しない/DELL(デル) Windows 10
修理事例3
データの復旧・移行をご希望のお客様からのご依頼を頂きました。
お話によると、外付けハードディスクのUSB接続部分が破損してしまったとのことで、データの抜き取りをしてほしいとのことです。
診断を行なったところ、パーティションエラーが発生しており、論理的な故障も発生。
データ復旧論理中度の障害と判断し、データ復旧システムにてデータ復旧を行いました。
復旧できたデータ約70GBを、販売させていただいた外付けハードディスクにバックアップ。
お客さまにも、データの確認をしていただきました。
事例の詳細についてはこちらの記事をご確認ください。
修理事例:東京都日野市 HDDのデータの復旧・移行/メーカー不明
このようにバックアップの依頼やデータ移行のご依頼なども多数ございます。
もしも同じようにバックアップでお困りの際は、いつでもお気軽にご相談ください。
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